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2005年6月4日(土) 沖縄に行きたかったので 1

特に話題があるわけでもなく、ただぼくの誕生日がちかいので飛行機が安いぞ、というだけで沖縄のツアーをでっちあげました。
行きたいところへ行く。これよりも純粋な旅の理由があるでしょうか?

飛行機の中ではひろしに借りた「竜宮歳事記」を熟読していました。
沖縄はいま梅雨なので天気が心配でしたが、空港をでるとあまりのまぶしさ、光の強さに一行のテンションは一気に上がったのでした。

大学時代のともだち、島ノ江と久しぶりの再会。
島ノ江は沖縄出身ではないのですが、なぜか沖縄の市役所に勤めています。
島ノ江とは大学の学部も同じ、寮の部屋も隣同士で随分長い時間を一緒に過ごし、随分たくさんのことを話したわけです。
彼のいない部屋で勝手に彼のベッドで寝たり、冷蔵庫をあけたりもしました。
会うまでなんだか照れくさい気持ちがあったのに、お互いなんにも変わってなかったようなので、ずっと一緒にいたような気持ちになってしまいました。
今回のツアーは島ノ江がヒーローです。
ぼくらをいろんなところへ案内してくれたり、いろいろ世話をしてくれて、ほんとになんていい奴なんだ。しまいには仕事をさぼって一緒に遊んでくれたのだ。
やつもかなりの遊びの王様だ!

まず島ノ江の運転で那覇のジャッキーステーキというステーキ屋さんへ。
店の中は演歌がながれていて、まるで焼き鳥屋のような雰囲気なのに、メニューは
miso siru(ミソシル)400円 40$
という感じでかかれていて、あまりの奇妙さにずっと笑ってました。
味噌汁400円は高いなーと思いましたが、むこうではミソシルはおかずの一種らしいです。
さっそくオリオンビールで乾杯!島ノ江には悪いけど、メンバー3人で昼から一杯やってしまいました。
ステーキのほうはというと、うーん、焼いた肉にケチャップみたいなソースを好きなだけかけて食べるという、シンプルなものでした。この際味よりも、雰囲気でした。ジャッキー!!

それから今夜の宿になる月光荘へ。
ここはすばらしい建物でした。沖縄のつよい光と、ハイビスカスの鮮やかな赤がとてもよくにあう古い木造のゲストハウス。壁には錆びたフライパンや三線がぶら下がっていて、こんな色使いの絵を描きたくなりました。
台風が来ても平気なんだろうか?と心配になってしまう斜めに傾いた床。蚊帳つきの2段ベット。余計なものはなにもないけど、ほかにはなにもいらないような気持ちになる佇まいです。1泊1,500円。

チェックインを済ませてからリハーサルまでの間、観光スポットの国際通りへ。
早速メンバー3人とスタッフのりなっちは安いアロハシャツを買って、気分を盛り上げたのでした。なんとなく、地元の人の着こなしとの違いを感じつつ、にわかアロハに着替えてどしどし歩きました。
島ノ江は国際通りの中の市が管理する魚市場の担当らしく、アオブダイやハリセンボン、ヤシガニなど普段目にしない海の幸のならぶ市場を案内してくれました。
時間がなくて素通りしただけだったけど、店のすみっこでおにいさんがすすっていた沖縄そばがとてもおいしそうに見えました。

今夜のライブは浦添のグルーヴ。
長野のネオンホールとは兄弟のような関係のお店です。
清水さんがネオンホールをはじめる前に沖縄で出会ったのが、当時まだグルーヴをはじめたばかりのガチャピンさん。お互いベース弾きのふたりはすぐに意気投合し、会ったその日に店のカギを預けられた清水さん、ガチャピンさんのウッドベースのケースの中で眠ったそうな。
ガチャピンさんは渡辺勝さんのエミグラントというバンドのメンバーでもあります。担当は、ノイズ。素敵なノイズです。
今回の沖縄での出会いは、すべて偶然ではなく、いままですきな人と一緒にすきなことをしてきた結果だったんだと思います。
清水さんの紹介、というかなかば強引な引き合わせで伊波緑さんと出会いました。
ピアノとうただけ。それだけなのに、沖縄のつよく鮮やかな色がよみがえるような音楽です。ぼくの沖縄を音楽にしたらそれは緑さんのうたです。

リハーサルを終えて、島ノ江の部屋で泡盛をごちそうになり、すっかりいい気分になった御一行。チラシもアンケートも刷らず、演奏する曲も決めず、のんびりとライブまでの時間がすぎました。

沖縄には電車がありません。だからみんな自分の時間で動いているようです。ライブもたいてい9時過ぎからはじまります。日が沈んでしばらくはまだ暑いのでみんな動かないんだそうな。そして終電も気にせず真夜中まで楽しむ。そんな毎日だったら、ご長寿ナンバーワンもわかる気がします。食べ物や気候もあるのでしょうが、自分のリズムで生きられるってことがいちばん大切だと思う。ほとんどの人はあきらめていることだけど。

9時半くらいから、伊波緑さんがうたいはじめました。このまえネオンホールに行った時、清水さんに緑さんのCD「drive」をプレゼントしてもらって、それから毎日聴いていました。だから、1曲目の「一日に玄米四合と」がはじまって、ぼくの沖縄がほんとにはじまった気がしました。素晴らしいうたです。
「こんなにたくさんの人の前でうたうのははじめて」といっていた緑さん。客席は30人もいなかったと思うけど、なんだかそんな言葉にじーんとしたりしました。巷では何千人、何万人という規模で音楽が消費されているというのに、です。

2番目にマーガレットズロース。かなりふらふらでした。なにも考えず、伊波さんの「ふたりのあさごはん」という曲が、けんいちと猫のみけやの一週間のあさごはんのうただったので、ぼくらは「ごろごろ一週間」からスタート!

曲目(うろおぼえ)
1.ごろごろ一週間
2.かっこいいこと言おうとしてた
3.たぶん飛行機を見ていた
4.ヤキソバ
5.石鹸
6.指輪のうた
7.穴
8.紅茶の歌
9.斜陽
10.自転車に乗って
11.あたらしい絵

東京からツアーに同行してくれたずっちんの撮影したこの日のライブを観ました。
いやー、いいバンドだね。
グルーブはドラムが左端、真中ベース、右がギターでした。
ドラムの人は笑った顔がいいね。ベースの人はうつむいてしゃくれてる顔がいいね。ギターの人は動きが変だね。

3番目にchitch&better。3人組のロックバンド。ドラムの人を観ているだけで気持ちよくなっちゃう。エミグラントでもドラムを叩いているそうです。火のついた扇風機といわれる彼ら、ほんとに熱いライブでした。ぼくも、腕を振り回してギターを弾けるようになりたいなー。

ライブが終わるともう12時を過ぎていました。そのままグルーヴで打ち上げ。
大学の寮の後輩、仲本が勤めている沖縄銀行の同期の人たちを連れて来てくれた。
バイト先の友達の美術家、安岐さんの旦那さんがたまたま沖縄に帰っていてともだちを連れて来てくれた。みんなほんとにありがとう。

緑さんと、今度は長野で会いましょうって約束して別れました。
それから沖縄そばを食べて、月光荘に帰りました。
だらだら長い日記、最後まで読んでくれてありがとうございます。2日目はさっくりかけるかな?



■ ■ ■


2005年6月5日(日) 沖縄に行きたかったので 2

きのう遅くまで飲んだわりに早く目覚めました。
ぼくがすきな沖縄の風景は、古い民家がよりそうように建っているその細い路地。
台風の被害を防ぐためか、ぽつんと一軒建っているというような家はありません。
人々もそんな風に暮らしているように見えます。
月光荘の近くにはそんな路地があって、島ノ江が迎えに来るまでのあいだ歯を磨きながらふらふらと散歩しました。(すでに海パン)
粕谷は宿の宿泊客と泡盛を飲みながら将棋をはじめました。
岡野はいなくなったかと思ったらどこからか涼しげな帽子を買って帰ってきました。
粕谷のヘボ将棋がなかなか終わらないので、壁にぶら下がっていたカンカラ三線で島ノ江が島唄をうたっていました。そんな時間が、とてもよかった。

今日はリハーサルまでライブハウスのある北谷(ちゃたん)のビーチで過ごすことに。
島ノ江の車に全員乗り切らないのでまずはレンタルバイク屋へ。
オレンジのアロハを着た粕谷、オレンジのオフロード車を選んでご満悦の様子。
日焼けした顔を更にてかてかさせて車の後についてくる。
信号待ちの時、ほんとに気持ちよさそうに「最高だよ」と言っていました。
車の中ではそんな粕谷のしあわせそうな顔につられてみんな笑っていました。
(あとでぼくも乗りました。気持ちよかったー!)

北谷は西海岸に位置するのですがその辺はリゾート地らしく、ビーチは人工。ハブクラゲを避けるため泳げる範囲はほんのわずか。いざ海へ入ると浅くて泳げず、底には珊瑚のかけらのようなものがいっぱいで痛くて歩けず、ビーサンを履いたまま歩いているとたまに泥にはまって脱げたり、せっかく島ノ江が持ってきたシュノーケルで水の中を覗いてたらお兄さんが飛んできて「シュノーケリング禁止です」と、ちょっと残念な海でした。

次は南部の田舎の浜に行きたいなーと思いつつ、でもこんな沖縄もやはり沖縄なわけで、これから何回沖縄に来ることになるのかわからないけど、こういうところへも来れてよかったと思いました。
100円のシャワーをみんなで替わりばんこに浴びて後、着替えた服のあたたかさにしばらくぼーっとしてしまった。

今夜のライブハウスは最近コザから移転したばかりのモッズ。ツアー中のハシケンさんの前座をつとめさせてもらいます。この幸運なブッキングは友部さんに紹介してもらった沖縄のイベンター、野田さんおかげでした。お世話になりました!
階段をのぼってまだ新しいモッズの店内に入ると、ハシケンさんがリハーサルしていました。リハーサルからすでに引き込まれてしまう・・・。
モッズはライブハウスにはめずらしく窓が多い造りで、とても気持ちがいいです。
ハシケンさんのなめらかで力強いうたを聴きながらアンケートの絵を描いていました。

スパムのハンバーガーを食べながら決めた今夜の曲目は以下。

1.ヤキソバ
2.石鹸
3.斜陽
4.たんたんたん
5.パンツの歌

沖縄の遅い日の入り、だけど沈んでいく夕陽のそのはやさ。沖縄では3日とも「斜陽」を演奏したけど、毎日とてもうたいたい気持ちになったし、とてもいい演奏だった。パンツの歌はハシケンさんのうたを聴きに来た人たちもにこにこして、手拍子してくれました。
マーガレットズロースの歌は東京でうたうと裸の歌のようなんだけど、沖縄でうたうとまだ服を一枚羽織っているような気がしてしまう。なんだか暑苦しい。
だけど、その暑苦しさをそのままやるのがほんとうだろうなと思って、汗かいた。
いつもよりよく目を開けていたライブだった。

30分程のぼくらのライブの後、ハシケンさん登場。前半、後半あわせて2時間くらいの贅沢なライブでした。「青い月」というミニアルバムの発売記念ツアーだったのですが、この「青い月」という曲はすばらしかったです。
このまんまの人なんだろうなっていうのが伝わってくるうたで、その佇まいに純粋に音楽をしているひとの落ち着いた生活が見えた気がしました。
自分は歌をつくって、うたっていく、ただそれだけ。という佇まい。
ぼくみたいにあれこれやりたい人間には出せない雰囲気なんでしょう。

終演後、会場に来ていたハシケンさんの唄の先生が待っている店にぼくらもお邪魔することに。おいしい沖縄料理にありつけると期待しましたが、残念なことに日曜日でお店が早くしまってしまうので、ファミレスに場所を変えることになってしまいました。それならば師弟の久しぶりの再会を邪魔してはいけないと、ぼくらは引き返したのですが、次の日、その先生が照屋政雄さんだったことを知ってびっくりしました。
(照屋政雄さんはどんとの三線の製作者で民謡の先生。映画「ホテル・ハイビスカス」にも出演しています)

沖縄料理を食いそびれた一行はあるラーメン屋でサッポロ一番そっくりのラーメンをたべるはめになり、沖縄グルメ、おそるべしと、涙をこらえたのでした・・・。



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2005年6月6日(月) 沖縄に行きたかったので 3

ずいぶん時間がたってしまいましたが、沖縄の四日間はなんとしても完結させたいのでもうちょっとお付き合いください・・・。

苦戦中の沖縄グルメ、今日こそはと意気込んで竜宮歳事記にも紹介されている「首里そば」へ。12時過ぎくらいにお店へいくと、もう大行列。きっとこの行列をなしている人たちはみんな沖縄の人ではないのだろうなーと想像しながら、自分もまた、やはり「るるぶ沖縄」を手に観光している人たちとあまり変わらないんだなって思ったり。

帰ってきてから聞いた話によると、沖縄の人はならんで食べるくらいなら、となりのがらがらの店に入るそうです。

しかし首里そばはたいへんうまかったです。やっとうまいものが食えたと感慨に浸る岡野。くわしくは彼の胃袋放浪記をご参照ください。http://magazuro.com/okano/nicky.html

民家をそのままお店にしたようなつくりで、なんだか料理上手の親戚の家のお昼によばれているような気持ちでした。縁側のテーブル席に通してもらって、庭の小さな池で泳いでいるのが金魚でなく熱帯魚なのにびっくりしました。

満腹のお腹をさすりながら散歩。みんなは首里城のある公園を散歩する様子。ぼくは途中でよさそうな路地裏を発見したのでふらっとそっちの方へ。
やっぱりちいさくて古い家のお庭はどの家も花の手入れがしっかりされている印象。ほんとに狭い路地を歩いているとシャワーの音と一緒にシャンプーの匂いがしてきたり、テレビの音が聴こえてくる。
猫になったつもりで気配を落として歩く。これがぼくにとっての旅の醍醐味なのだな。
沖縄県立芸術大学のキャンパスに紛れ込む。空き地のような空間に無造作に巨大な作品が転がっている。ちがう次元の世界に迷い込んでしまったような気分になる。ちょっと戻ってこれるか不安になりつつ、首里城のお堀に出る。
大きな鯉や亀にまぎれて泳いでいるのは、やはり熱帯魚。なんとかオスカーってやつじゃないかな?

後で聞いた話によるとこの辺には沖縄戦のときの防空壕などが残っているらしい。
すこし気味が悪くてあまりちかよらない場所なんだそうです。
のんきな旅人、そんなことはちっとも知らず、ずんずん歩きました。
自分の街で出会う知らない人と、知らない街で出会う知らない人って、同じ知らない人でもずいぶん違う気がする。ここで出会った知らない人とはとても深いつながりを感じるし、なにかその人が今日この場所にたどり着くまでの物語を勝手に想像してしまったりする。不思議な親密さがある。話すわけではないけれど。
そんなのも旅のおもしろいところなんだな。

待ち合わせの時間よりすこし早く戻ってきてしまったので、のこり5分で首里城をダッシュで見学。そんなところは貧乏性なんだな。

それからラジオ沖縄の番組に生出演してきました。
とくになんの打ち合わせもなく、会話のほとんどは粕谷がどうみても沖縄南部あたりにいそうな顔だ、とか岡野はお腹が弱いとか、おれの顔てかってるとか、そういう音楽とあまり関係ない内容でした。

リハーサルの時間までモッズのすぐ近くのサンセットビーチでぼんやり長電話。
ゆみさんに沖縄のおすすめのお店を教えてもらったり、友部さんのスターパインズカフェのライブがとてもよかったという話を聞いていました。
月曜日のビーチはひともまばらで、きのうと同じ場所なのに、水も透き通ってとてもきれいだった。
世の中のきれいだといわれているところは、ほんとうはもうきれいではないのかもしれない。だれもしらないなんでもないところが、ほんとうはまだひっそりと美しいのかもしれない。

リハーサルの時、ちょうど夕陽が射してきた。ものすごいまぶしさで、リハーサルが終わってからみんなはビーチに走った。ぼくは今日のアンケートの絵をいそいで描いていて、りなっちは横でできあがるのを待っていた。
こんな時、時間のながれっていうものが目に見えるような気がする。すごい速さで太陽は沈もうとしていて、座って絵を描いているのがぼくが世界でひとり止まっているように感じた。
描き上げてぼくらも走ってビーチへ。
いったん雲に消えたかとおもった太陽が、また雲の下からおしりを出したり。
やっぱり空ほどおもしろいものなんて滅多にない。
だけどどんな気持ちでその空をみるかってことが一番大事なんだろう。

夕陽が沈んで、アメリカンデポットのハンバーガーショップで岡野お薦めのアボカドミックスライスを食べながら、3人で今夜の長いライブの曲を決める。向かいの服屋さんからブルーハーツのライブ盤の音が聴こえていた。

第1部

1.平凡万歳!(先は長い。ゆっくりたのしむように)
2.部屋でうたっている気持ち(どうぞどうぞ、あがってください)
3.引っ越し(島ノ江、ひさしぶりだったろ?)
4.空飛ぶ円盤(いやーいい眺めだ。人はすくないけど)
5.夜明けまえ(寒い東京の冬にだって、こんなリズムがぴったりです)
6.ネオンホール(スカバージョン。遠くに行くほどうたいたくなる)
7.初恋(わー!わー!わー!)
8.自己偏愛家の歌(いまも自己偏愛家)
9.あたらしい絵(よかったよー)
10.遊びの王様(1部でこんなに盛り上がっていーのか?!)

ビール休憩

第2部

1.ふなのり(ふなのり史上最高の気持ちよさ)
2.夜空(これからもっとやりたくなる)
3.君をください(不思議な声がでた。ギターは弾けなかった)
4.斜陽(今日の夕陽)
5.天才秀才馬鹿(ハワイアンバージョン。岡野すかさずアロハに着替えていた)
6.べいびー(やったっけ?)
7.マーガレットズロースの数え唄(もう数えるしかない)
8.見張塔からずっと(このながれ、やっぱ本気だ)
9.三丁目にラッパが響く(こんな気持ちまであげてうたえるのは久しぶりのこと)
10.マーガレットズロースの三三七拍子(大・成・功!デゲ!デゲデー!)

アンコール
11.ヤキソバ(まさかヤキソバをリクエストされるとは!もういっちょ行くぅ〜?)
12.石鹸(おい〜す!)

打ち上げ(まろやか〜)


この3日間、たのしかったよーって、それを爆発させました。
集中力、緊張感でいえばネオンホールでの公開録音には勝てないけど
これでいいのだ感でいえばいままでで一番のたのしいライブだった。
友部さんやどんとのHPをつくっているはなおさんとたくさん話して、あしたはもずくそばを食べることに決定。
2泊する予定だったゲストハウスではなく、島ノ江の部屋に帰る。
やっぱりどこに住んでいても島ノ江の部屋は最高だ。
なしろ島ノ江が住んでいるのだから。
コンビニでまるちゃんの沖縄そばとスパムおにぎりを買ってきて、朝方まで。
ぜんぜん眠くならなかったなー。(粕谷だけふとんで寝てた)



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2005年6月7日(火) 沖縄に行きたかったので 4

沖縄の4日間。梅雨だというのに毎日すばらしく晴れた。
帰りの飛行機は夕方。それまでの時間、具合がわるくて仕事を休んだ島ノ江の元気な運転で南部の玉城村へ。
行きたいところはたくさんあったけど、また今度来る時の楽しみにした。

奥武島(オージマ)という小さな島にかかる橋、その手前にあるもずくそば屋さんで、もずくづくし。もずくが練りこまれた沖縄そばに生もずくをすきなだけ入れて食べる。もずくごはんと、酢もずく、もずくゼリーまでついてくる。(生もずくと酢もずくはお代わり自由)もずくの食感がいままでたべていたものとぜんぜんちがう。しゃくしゃくしている。変にねばっていない。酸っぱすぎない。ふとい。うまい。お土産に真空パックのもずくを買って帰りました。

それから浜辺の茶屋へ。
さちほさんが、沖縄でもっともどんどのバイブレーションがつよく残っているという場所。この浜に海上ステージが組まれて「サマーオブラブ」というお祭りが毎年続いている。
ビールを飲みながらずーーーっと海を見ていた。
ヤドカリがたくさんたくさんいた。
海岸線は干潮で1キロも遠くへ行っていた。
ほんとうに、この世の中のすべてのことが遠く感じられて、反対にあの世のことが身近に感じられる。そんな景色だ。
暗くなったり、明るくなったり。
雲が動いているのが影でわかる。
遠くで小さく岡野が見える。
マンモスの形をした巨岩の鼻のところに乗っかって遊んだ。
海岸線まで行って小さな魚や、なまこをたくさん見た。
こういう自然があるから耐えられた歴史だったのかも知れないなーとぼんやり考える。重い年貢も、烈しい台風も、恐ろしい疫病も、戦争も、すべてこの世のことであって。
海でちょうちょを見たのははじめてだろうな。

すこし余裕を持って空港に着く。
羽田空港ではソフトケースの楽器は預かってくれなかったのに、沖縄空港では何も言われなかった。沖縄のいいところって、ほんとはあたりまえがあたりまえのまま通用する事なのかもしれない。
旅の終りはやっぱりさみしい。
あっという間に東京に着く。
過ごしやすい気温のはずなのに、いままでずっとなにかに包まれていたような肌寒さを感じる。さみしい。
島ノ江に長いメールを打ちながら電車に揺られて家路をたどった。

ありがとう!またいくから。



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2005年6月10日(金) 誕生日にバスに乗って

6月10日は、ぼくの28回目の誕生日です。
日記ではいままで特にふれることはなかったのですが、7月1日にぼくは結婚することにしまして、その報告で新潟の実家に帰りました。
9日の夜11時前くらいに新宿を出発して、バスの中で28歳になりました。

実家に帰ってまずはおばあちゃんの仏壇に線香をたてて、有美子を紹介。7月でバイトをやめるということまでは報告しませんでした。朝ごはんを食べてからちょっと眠って、昼から親友の高沢夫婦の案内でべたべた新発田観光ツアーに出かけました。
18年新発田市に住んでいましたが、新発田城に行った覚えがなく、いい機会なので知らない人から見てもっとも新発田らしいところをめぐることにしたのです。
新発田城はとてもちいさなお城で、まるで引っ越しで物件をみているような気分で、「ここは家賃いくら?」なんて話しながらまったり見物。
お昼は新発田名物、らしい「もつラーメン」を食べました。確かにおいしいのですが、このもつラーメン。実は「もつ」ではなく「かしら」を使っているらしいです。なぜかしらラーメンでないのでしょう?もつもつセットを頼んで、もつ丼も付いてきましたが、やはりかしら丼でした。
それから小さい頃毎日といっていいくらい遊んだ五十公野公園(いじみの、と読みます)でキャッチボールしたり、フリスビーしたり、ザリガニ釣りをしたり。最後に近くの温泉の無料の足湯につかって、家に帰るともう夕食の支度が出来ていました。

田舎料理の「こにもん」(小さい頃からお祭りや正月などによく食べました。蓮根、白滝、人参、鶏肉、かまぼこ、などなど家によっても具は違うと思いますが、とてもおいしい煮物です)、茶碗蒸し、刺身、などのご馳走。
とーちゃん、かーちゃんと、4人で和やかに夜はふけましたが、話の話題はおもに今年やっと大学に入った弟のことでした。いろいろ心配なところもある弟ですが、とーちゃんはすべて「持ち味」といって認めていました。
実はいままであまり親父と酒を飲みながら正面から話し合う機会がなかったので、すごくしあわせな夜でした。親父のことが、いままでよりも好きになりました。



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2005年6月11日(土) パーティー

今考えれば、いろいろ思い当たるふしもあるのだがなんにもしらずに6月11日。ちょっとくどくど書きますがご辛抱ください。

家から歩いて数分の母校、新発田高校がちょうど体育祭で、朝ごはんを食べてから有美子と散歩がてら見物。新発田高校の体育祭は大きなデコレーションをクラスごとに競うので、近所のおじさんおばさんにも人気のイベントなのです。各クラス、デコレーションのテーマにあわせたTシャツを着て、クラス旗なんかも作ってとてもたのしい雰囲気です。

今日も高沢と遊ぶ予定だったのですが、ちょっと遅れるとの連絡があり、歩いてぼくが通った小学校へ行くことに。
途中、きのうはバイトで遊べなかった親友のようちゃんの家を通ると、ようちゃんのお母さんに会いました。「庸介君、今日もバイトなんですよね?」と尋ねると、どうやら家にいるらしく、あわてた様子でようちゃんが出てきました。今考えれば、かなり様子がおかしかったのですが、そのときは気づかず、一緒に小学校の通学路を歩きました。

田舎の通学路はとてもいいです。古い家や、手入れの届いた庭を見ているだけでも楽しいです。
そのむかし街道が通っていたという五十公野小学校の敷地にはとても立派な松が聳え立っています。5年生の時から学区が変わってあたらしく出来た小学校へ移ったのですが、その時の記念製作のステンドグラスがまだ体育館に飾ってあるかのぞきに行きました。校庭で飼っていた孔雀の絵を、小学4年のぼくが描いて、それをみんなでステンドグラスにしたのです。
まだ飾ってありました。中に入って見たかったけど、残念ながら土曜日の校舎には入ることが出来ませんでした。

それから高沢と落ち合って車でまたいろいろ行きました。おいしいパン屋さんにいったり、うちの親父とかーちゃんがはじめてデートしたというジャズ喫茶にいったり。高沢はそんな一連を「平井正也ロマン紀行」と言っていました。

4人でまた新発田高校の体育祭を見物。どのクラスのデコレーションが1番か気になりだして表彰式まで見てしまいました。テーマは愛・地球博だったり、ゴレンジャーだったり、リロ&スティッチだったり、うる星やつらだったり、ドラえもんだったり、夏祭りだったり、大奥だったり、いろいろでしたが、優勝はディズニーのアラジンをやったクラスでした。4人の予想はみんなはずれでした。

それからようちゃんがまた夜飲もうといって家に帰ります。なんでも入院しているおばあちゃんのお見舞いに広島から親戚が来ているとのこと。なんにも疑わず、小さい頃からよく知っているおばあちゃんなので本気で心配でした。

まだぼくを家から離しておく必要があった高沢は、近所の激安衣料品店に連れて行ったり、卓球しようとか、温泉いこうとか誘ってくれて結局温泉に行くことに。 タオルを取りに家に帰ると、なぜか大きなテーブルが2つと座布団がたくさん出ていた。「あれ?誰か来るの?」と尋ねると、お母さん、苦し紛れに「お父さんが掃除して出したまんま片付けないんだがねっ…」とごまかす。それでも気づかずにそのまま温泉へ。

ぬるめの露天につかりながら、高沢とお互いの恋愛観について話す。昔からよくケンカになったテーマだ。「毎日カレーじゃいやだ、たまには肉じゃがを食いたい」という彼とよくぶつかった。だけどこの時は、もうお互いどうこう言わなかった。これから有美子と新潟の友達がなかよくやっていけたらいいなと思ったし、実際それはうまくいきそうだったから。

風呂から上がって、今夜の飲み会にどうやらあまり人が集まらなそうだという話。せっかくの機会に新潟の友達に有美子を紹介したかったので、すこし残念。有美子も意外と人望ないなーと思ったらしい。

風呂上りになんだか無性に寿司が食いたくなって、まわり寿司でも行こうと言い出したぼくを適当にごまかして夜8時過ぎ、平井家に到着。高沢はわざとらしくクラクションを鳴らした。家の電気は消えていて、もうみんな寝たのかな?と茶の間に入ると・・・「パン!パン!パン!」

そこにはなぜかたくさんの友達と、親父と、かーちゃんと、うまそうな寿司や、オードブルが並んでいた。しばらくどういう意味か全く飲み込めなかった。お見舞いに行っているはずのようちゃんや、埼玉にいるはずの親友、芝ちゃんまでいる。部屋中に折り紙の輪つなぎ飾りがしてあって、「まさやくん、ゆみこさん 入籍おめでとう」と書かれた大きな紙が貼られていた。

どうやらやられてしまったようでした。ぼくが有美子にみんなを紹介して、ようやく落ち着いた頃、こんどは「そろそろ着替えてもらいましょうか?」みたいなことになり、別室に用意されたスーツに着替えて来てみると、有美子はなんとドレス姿に。高沢が徹夜して、シーツを縫って仕立ててくれたのです。泣けます。そのまま写真撮影。
ほんとうにうれしかった。さらにでっかケーキが登場!そのままケーキ入刀。これが18人をお腹いっぱいに出来るくらいの大きさだけじゃなく、すごいうまさ。甘いもの食べてるところなんかあまり見たことないうちの親父が2つも食べてしまうくらい。。。みんな、ほんとうにありがとう。

結局、一日中連れ出されている間着々と準備が進んでいたようで、当然ようちゃんのおばあちゃんも元気だったわけで、予定外にぼくがようちゃんの家を通ったり、家にタオルを取りに来たので相当焦らせてしまったようです。

まさが実家でこんな計画が進んでいたとは・・・。計画に快くのってくれたうちの親父とかーちゃんほんとありがとう。ぼくはいい家に生まれてきました。その後、親父とようちゃんと高沢とぼくで麻雀までしました。次の日のライブのことも忘れて朝までたくさん話したのでした。
言葉に出来ないくらいの気持ちです。

自分ではいくらのぞんでも手に入れられないものをもらったのでした。



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Akiary v.0.51